秋がやって来る準備は できている。
ほんの少しの未来が 待ち遠しい。
先日、巣立った男の子のスタッフ、映画作りをめざしていた。
「過去と未来を、繋げなきゃ だめだよ。また、顔をみせて 報告しにきてね」 と 私がメールする。
「・・・さん、 肝に銘じます。また ちょくちょく行かせて頂き、報告します。
いつか、大量に パンが買えるように がんばります! 」 と返信があり。
私は「涙!」 と メールする。
肝に銘じます・・・・なんて このこ、人生で初めて使ったんじゃないかと 思い、うれしかた。
私は、ノンフィクション作家の沢木耕太郎さんが 好きだ。
深夜特急も、彼らの流儀も・・・・。
最近 「壇」 を 、読み終えた。
主人公の 「私」 になって、書くのだから、どれだけ 感情を重ね合わせて書かれるのだろう と想像した。
一年間 スタッフだった彼の 「私」 というものに、例えば どれだけ、私自身が近づけたか。
それでも、全てではない にしても、感情を想像したり、同じ事を同じ場所で 考えることは出来きていたと思う。
それだけ、近しくなるし、愛情も湧く。
ノンフィクションだって、書けるくらいに。
パン屋さんで、働いたという過去を、
これから、映画をつくるという未来に 繋げて欲しい と思っている。
自分のいた場所に、足跡の様に 自分のファンを残し、映画作りを応援してもらえる様な関係でいられたら
どんなに素敵なことかと思うのだ。
過去の瞬間の時間の繋がりが、未来の時間の深さや、 高さを 物語るのではないだろうか・・・・。
大事なことは、 きっと そういうこと だと思う。
- カテゴリー:ひとりごと
- 投稿者:gentille,
- 投稿:2012-09-13,
パンフェスに参加させていただくことに。
主催者である 手紙社さんの ご担当のかたに、「パンを通して つながる、というのがテーマ」だと
知らされ 「つながりましょう」 と 言われたからだ。
私たちは、その日、確か・・5周年を迎える。
5年の間、調律が出来なかったわけでは ないけれど、オーケストラも演奏中に 楽器を調律するのは難しい。
ふと、「つながりましょう!」 という その言葉に、他のオーケストラの音色を 聞いてもいいかも・・・
聞いてみたいかも・・・と 思ったからだ。
そしたら、もう一度 自分たちの音も、 正しく聞き取れて、調律ができる気がしている。
秋晴れの空の下、 豊かな音色を奏でたい!
公式ホームページ http://breadfestival.jp/
- カテゴリー:ひとりごと
- 投稿者:gentille,
- 投稿:2012-08-28,
「…さん達は、いつも フラットで素晴らしいです。僕も見習いま~す」
スタッフだった 男の子と食事した後にメールが届く。
今頃 わかったか!!と うれしく 微笑む。
大学生になったばかりの頃からの付き合いで、
卒業し カルフォルニアに留学することが きまり、
8月に旅立つので、 最後の食事だった。
流行りのデジタル系なものに 疎い私を、発見する度に 超嬉しそうな 笑みを浮かべて
「やばいですよ」 と 言わんばかりの 顔をする。
最後の食事でも そんな顔をしていた。
2年も会えないとなると 本当に淋しい。
「会いたい」とメールすると 会いに 来てくれたこともある。
弟の様に かわいいと思っている。
次 会える時には、2年後 見違えるほど 大人っぽくなっている事を期待する。
私も 、 見違えるほど スマートフォンを使いこなす予定。
これで、やっと あのこも 送り出せた と 思うと 、ほっとする。
- カテゴリー:ひとりごと
- 投稿者:gentille,
- 投稿:2012-07-30,
故地位武男さんの番組、「ちい散歩」に 私たちも出させていただきました。
番組の放送後には、ご年配の方、そして遠方よりお越し頂いた方々に
「ちいさんが 食べたパンは どうれですか?」
「ちいさんが 座った席は どこですか?」 とご質問を受けました。
ちいさんと、同じコースをたどって、散歩して gentilleに たどりつく。
その当時、私たちのお店は、一見 若い人だけが 買いに行く おしゃれなパン屋さん!! と
映っていたかも 知れないご年配の方に、地位さんの 「ちい散歩」 で ご紹介頂いたことは、
決してそうではない、地位さんも頂く 美味しいパン屋さん・・・・ として
心を近づけていただく 良いきっかけに なりました。
オープンして5年になりますが、
毎日お店に立つ 私にとって、 風向きの変わっていくのが分かる 瞬間でもありました。
ご年配の方の 心を 解かしたような出来ごとだったのだと 思います。
スタッフの方に 思われながら
スタッフの方を 思いながら 進めていく 地位さんの姿は心に やさしく残っています。
出会いに感謝しながら、今後も 美味しいといわれるパンを 焼き上げていこうと 思います。
心よりご冥福をお祈りもうしあげます。
gentille 一同
- カテゴリー:ひとりごと
- 投稿者:gentille,
- 投稿:2012-07-04,
一日中 出かけていて 閉店間際に お店に戻る。
ほっとする。
お店に鍵をかける 瞬間の出来事。
「今日の夕方の空 素敵でしたね~」って 空を見上げるスタフがいた。
夕方どころか、台風明けの 朝から 空を見上げて 何かを思う瞬間 の時 さへなかった今日。
その一言に はっとする。
空を見上げて 何かを思う余裕がある って 素敵なことだと。
風とか 雲とか 陽のあたる場所とか ・・・・・・そういうこと。
そういうこと 感じとれる気持ち って とても 大事なんだ って、
やわらかい心の部分、 大事だよね って 私も 一日の最後 、 空を見上げた。
- カテゴリー:ひとりごと
- 投稿者:gentille,
- 投稿:2012-06-20,
人には 本当に いろいろな「時」 というものが あるように思う。
正しい時に 正しい場所に落ち着くような、 そして 落ち着かないような 時も。
6月は まさに梅雨の時期 、パン屋さんにとり あまり好ましくない様に思う。
けれど、夏の始まり と考えたら、 夏にふさわしいパンを 生みだす 時 かも知れない
冷えた白ワインに合うような 、爽やかな 美味しいパンを 生みだそう!
- カテゴリー:ひとりごと
- 投稿者:gentille,
- 投稿:2012-06-10,
パン屋さんになって、季節が 何度かめぐったので
活けるお花も、季節のパンも なんとなく自分の カラダにしみついてくる様な
ところが ある様に思う。
しかし、マンネリになっては つまらないので
自分自身 冒険が必要! だと 葉っぱをかける。
同じように生きていく大切さと
同じではいられない 部分の進化と。
春は ほんと忙しく 燃焼してきた様に思う。
なので 後は、純粋に残ったものの 存在を 「在りて在るもの」
として、大事に したい と思うのだ。
- カテゴリー:ひとりごと
- 投稿者:gentille,
- 投稿:2012-06-03,
あじさいは、大好きなお花の一つ。
先日、スタッフと一緒に サンドウィッチを作っていた時の会話が とても印象的。
プロのメイクさんでもある 彼女は、自分のメイクの写真撮りをする際に、
モデルさんに 自分の好きなヴィンテージもののイヤリングをつけてもらおうと
思っている と。
自分の好きなもの と一緒なら 自分らしさが表現できるきがして・・・・ って。
素敵な言葉だと 思った。
私も、お店でかける曲・・スタッフはあきているかもしれないけれど、自分の好きな曲を。
2階のカフェで活けるお花・・・今は 好きなあじさいを。
好きなものに囲まれて仕事が出来ることに 幸せを感じるし、そこに ”らしさ”は築かれていくのかもしれない。
素敵な言葉・・・・・反芻しながら 初心にかえる。
- カテゴリー:ひとりごと
- 投稿者:gentille,
- 投稿:2012-04-02,
2階のカフェで、桜の花を 一足早く堪能する。
なんとなく、その枝を 捨てきれずにいて水に 挿していた。
枝からは 予想を裏切らず 緑の芽。
やがて、一枚目の葉。
二枚目の葉。
また、芽をだし、枝を伸ばし 三枚目の葉、四枚目の葉 と生い茂る。
新緑の季節ともなれば、緑のグラデーションの世界は当たり前になる。
でも、まだ 本当の春を待つものとしては、このグレーの枝から、
キセキの緑 を だす事は、手品のように 気持ちよく、
つい 生命力の素晴らしさに 見とれる。
時に 人は、手品のようなキセキを、自分自身に思い描いたりする。
でも、冬の準備が きっと 慌てず 春を 教えてくれるような 気がしてならない。
- カテゴリー:ひとりごと
- 投稿者:gentille,
- 投稿:2012-03-25,
お客様でキャラウェイシードのショートブレッドが 大好きな方がいらして
私は、 よく その方のために、ショートブレッドを作ってもらうよう
スタッフに お願いする。
オーストリアのウィーンに 、今は亡きご主人と暮らしていた際に
キャラウェイの入ったパンに、ソーセージを挟んで食べるのがお好きだった と
話して下さったことがある。
先日も 「今日 これから ショートブレッド焼きますよ」 とお伝えすると
すぐに お二つ お取り置きをお願いされた。
人生で 本当に大切なものは何か。
そういうことを、 知りつくされたような女性なので、
キャラウェイの味の その向こう側に あるものに 想いをめぐらし お茶をする。
そして、そういう時間を 大切にされているのではないか 、、と 勝手ながら 想像している。
誰かのために、お菓子を焼く。
誰かのために、パンを焼く。
この人のために、料理をする。
この人に、「美味しい!」 と言ってもらいたいから と。
そういうお客さまに、 少しづつ出会い 少しづつ関わりをもつ。
そして そういうことが 今の自分の波調であり、役割ではないかと 考えている。
万人に 受け入れられる味は ないと思う。
私たちの味を 受け入れてくださる方を 大事にしよう と思うのだ。
これからも、私は あの方のために、キャラウェイシードのショートブレッドを
焼き続けたいと 思っている。
- カテゴリー:ひとりごと
- 投稿者:gentille,
- 投稿:2012-03-06,
<< 前のページ -- ブログTOP --
次のページ >>