過去と未来

秋がやって来る準備は できている。

ほんの少しの未来が 待ち遠しい。

先日、巣立った男の子のスタッフ、映画作りをめざしていた。

「過去と未来を、繋げなきゃ だめだよ。また、顔をみせて 報告しにきてね」 と 私がメールする。

「・・・さん、 肝に銘じます。また ちょくちょく行かせて頂き、報告します。
いつか、大量に パンが買えるように がんばります!  」 と返信があり。

私は「涙!」    と メールする。

肝に銘じます・・・・なんて このこ、人生で初めて使ったんじゃないかと 思い、うれしかた。

私は、ノンフィクション作家の沢木耕太郎さんが 好きだ。
深夜特急も、彼らの流儀も・・・・。
最近 「壇」  を 、読み終えた。
主人公の 「私」 になって、書くのだから、どれだけ 感情を重ね合わせて書かれるのだろう  と想像した。

一年間 スタッフだった彼の 「私」  というものに、例えば  どれだけ、私自身が近づけたか。
それでも、全てではない にしても、感情を想像したり、同じ事を同じ場所で 考えることは出来きていたと思う。
それだけ、近しくなるし、愛情も湧く。
ノンフィクションだって、書けるくらいに。

パン屋さんで、働いたという過去を、
これから、映画をつくるという未来に 繋げて欲しい と思っている。

自分のいた場所に、足跡の様に 自分のファンを残し、映画作りを応援してもらえる様な関係でいられたら
どんなに素敵なことかと思うのだ。

過去の瞬間の時間の繋がりが、未来の時間の深さや、 高さを 物語るのではないだろうか・・・・。

大事なことは、  きっと  そういうこと だと思う。

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