星月夜

これで本当にお見送り。
パン屋をはじめて、8回目の春。
数々のスタッフとの出会いとお別れがある中で、この春3人の学生をお見送りする。
淋しくもあり、旅立ちを見送れる事に幸せも感じる。
彼女たちの、特にこの一年間においては意識の中にひっそりと、芽がふき始める瞬間を各自の、
それぞれのタイミングにおいて見ることができた。
見守りながら それに気づけたことは良かったと思っている。
見守ること。
それが私にとって、必要な学びだったと思っている。

ゴッホの「星月夜」という絵がある。
印象派後期の画家 ゴッホ。
精神病院に入院していた頃の1枚だというのだが、 私にはとても楽しくなる様な冬の夜空に感じる。

本当は 冬 ではないかもしれないけど。

星の輝きを、地図の上の 点と点、出発地点と目的地点と重ね合わせ、まるで明日はあそこまで行ってみよう
と夜空という地図を広げていたのではないか と思うような楽しさを感じる。
暗さなど、私には微塵も感じれない。
むしろゴッホの、深い深い心の奥底に鼓舞するものを感じるのだ。
星空の世界を豊穣な空想でうめつくしていて、特に北斎の影響と思われる渦巻き雲も楽しく、
孤独ではあったかもしれないけれど、きっとこの絵に心を満たしていたような気がする。
本人が感動しなければ、後世にまで この感動は続かないと思うのだ。

2016、冬。
春を目の前にして、この星月夜をみて、あったかいお店の中にいられることを幸せに思う。
学生だった3人の未来が、星の輝きの様に明るいものであって欲しいと願います。

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