印象派と振り返る2015

春  ギュスターブ・カイユボットの絵のように、床を磨きたいとの気持ちが強かった。
実際のカイユボットの絵は、「床の鉋かけ」であり、男性3人が上半身裸で、筋肉剥きだしで
床削りをしている絵だ。その絵が、頭の中にいつもあり、私はモップをもっていた。
古くなっていく、朽ちていくのとは違い汚れていく床が、とても許せなかった。
きっと、それだけではなくて、今までの全体の汚れ、私自身の中にも堆積していたものを
削るように、とってしまいたかったのだ思う。そんな春の「床のモップかけ」

夏  雨の多かった夏。
「パリの通り・雨」  これもカイユボットの絵。
雨に濡れた石畳・・気持ちをぐんと 落ち着かせてくれたように思う。
大学生3人の就活を見守りながら、私自身も意識の流れの真中にあるものを、今までと変えて
みようと試みた。二度と同じ失敗をしたくないと思ったからだ。
状況にコントロールされるのではなく、
状況をコントロールできるようにしようと、
カイユボットの絵の構成のように、奥行きと広がりの空間構成をイメージした夏。
「目黒の通り・雨」 黒い大きな傘はとっても安心するもの。

秋  上野で行われたクロード・モネ展へ。
20年ぶりの「印象・日の出」 と再会。
昔にはわからなかったモネの考えや手法。ブータンに見出され絵を描き始めた少年が、
青年になって再び、故郷に戻ってルアーブルの港のホテルから見たであろう 日の出。
私の秋も、そこに居合わせ、瞬間的に筆を持ち はしらせたような臨場感あふれる
そんな一日がありました。大気の揺らぎや刻々と変化する海面と、そこに反射する陽の移ろい。
それらを、全て感じ見守ったと いう日がありました。
モネは、印象を描く前にイギリスの画家ターナーの「ノラム城の日の出」に強い影響を受けていたそうです。
私自身記憶の中にも同じ様な 「ノラム城の日の出」があったから見守れたのかも知れません。

冬   冬がはじまり,これからどんな絵をイメージしていくのか 楽しみです。

フランスの印象派の画家ギュスターブカイユボットも 、クロードモネも、私からみてとても豊かな人
というイメージがあります。
豊かさとは、同時に暖かさや ゆとりや、やさしさ をも含まれている気がします。
私の憧れです。
唐突な振り返りではありましたが、季節ごとにまとめてみました。
美術も芸術も料理もパンも、人のつくるものです。
どんな人物が、どんな時代に、どんな気持ちで って考えると、偉大な人も、とっても身近です。

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