花ひらく

就活が終わった。
3人の大学4年生の就職活動。
春、夏、秋 と 移ろう季節の中で どんな気持ちの変化を経て今があるか。
どの子にも浮き沈みはあり、 両親の気持ちのように、 見守ってきた。

何年前になるだろう。
男子学生、1年生から4年生の 秋くらいまでだったか、スタッフとしていてくれた。

彼の就活の際、私は、不用意な言葉で彼を傷つけたのだと思う。
そのことが、心の中にずっとあり 今年を迎えていた。
二度と同じ過ちはくり返してはならない。
神様は、よりによって3人も 就活生を 私に与えてくださっている(笑)!

正しい姿勢と、純粋な気持ちで 応援するしかなかったのだが、
3人とも それぞれの道をみつけていた。
ほっとした 秋を、  実りの秋を 迎えている。

一緒にサンドイッチを詰めながら話した事や、スライスした食パンを並べる 朝も、はじめて掃除機をかけた事も
ラスクを見た目良しに、同じグラムに詰める事も、 テーブルを頭に思い描きながらCaféにお客様を案内する事も
なにか ひとつ、それぞれの未来に役だつ事を 願っている。

最近、訪れてくれた かつて大学院生だった女の子が、赤ちゃんを連れてきてくれたように この子たちにもそんな日が・・・
と想像しながら、春には見送りたいと思います。

抱擁

目黒川の桜がきれいに咲いている春。
休みの日になると朝市に出かける 最近。
野菜もたっくさん、お菓子や、お花も買う。
でも、あまりに早すぎでお店の方と会話を楽しむほど自分の中でテンションがあがっておらず。
コーヒーやさんで、コーヒーを飲みながら、混んでいる店内を見まわし、
なんでこんなに?朝早くどこから集まってくるのだろう・・・・・と感心しながら 自分もその一人。

それでも、そんな一日の始まり故、持ち帰った野菜でスープをつくり頂けると なんとも豊かさを感じる。

そんな春の一日こそ 抱擁なのかもしれない。

ヤモリ、カエル、モンシロチョウ

今から20年前の初めてのフランス土産に、ワインをたくさん日本に持ち帰った。
家族で、アルザスのリースリングを飲んでいると、まだ20歳の弟は 「モンシロチョウの味がする」と
言った。
ソムリエならば、花の様な上品な甘みと・・・・と続くところ、弟は モンシロチョウに 例えたのだ。
そして、それを理解するわたしも、  まさに ヤモリ、カエル、モンシロチョウで
そう理解できる場所で育ったということだった。

年の始まり1月を 丁寧に過ごす。
なんだか、あの20年前にパリのNICOLAで買ったワイン、 弟の部屋でねかせているモンシロチョウ。
無事に1月過ごせたから 開けてみたい!

暮れのご挨拶

2014年を振り返って。

今までの年で一番ゆとりをもって過ごせた年でした。
新しい事に挑戦するというより、毎月毎月を 丁寧に過ごせたのだと思うのです。
重ねた時間が そうさせたのかも知れません。
大きな揺れなく、 穏やかに過ごせたのも スタッフのおかげではないかと思っています。
時々、思うのです。
愛情を育てるのは難しい と。
しかし、時に 最初から愛情をもったスタッフに恵まれることがあります。
神様は たくさん試練をお与えになりましたし、たくさん お教え下さいました。(笑)
今、大学3年生のスタッフが3人います。
この子たちが、卒業し社会人になるまでの期間 いいステップになれるような場所であったらいいな
と思います。

12月に入り、この紐と出会います。
シュトーレンや、クリスマスクッキーのラッピングに使いました。
ネパールのシルクの紐です。
この紐を、選んだ自分に 、出逢えた自分に、
私は、まだまだやれる、大丈夫! (笑)と 変な自信を持ったりしております。

きっと来年も、忙しく飛び回る日々だと思います。
そんな時に 神様は わたしの洋服をドアノブにひっかけます。「あわてない、あわてない」
と、言いながら。
笑って私も その言葉を聞きます。

先々こうでいたい自分、こうありたい自分を、想像しながら
来年も、応援してくださる皆さまと ジャンティ-ユを スタッフと共に盛り上げていこうと思います。

まだ、あのアンティークのドアを開けたことがない方にも、来ていただき 入った瞬間
「タイムトラベル 」  出来るような素敵な パン屋でありたいと思います。
お待ちしてますね。                                           gentille-

タイム・トラベル

街の外れの旧い館が君の店
日の暮れる頃 バゲットの隣で
ランプの下 君は無言の手招きさ
アンティークのドアを開けたよ

舟に降り立つ翼ドノンに君は立ち
下弦の月に照らされてたよ
北極星の真下に尖る ピラミド
光の船を君はさす

時間旅行のツアーはいかが いかがなもの?
アントワネットの衣装の君が
時間旅行のツアーはいかが いかがなもの?
そう囁いた ああ夢の中 ああ夢の中

黒い自動車すれちがいざまマシンガン
ニューヨークではお祭り騒ぎ
旧いラジオが奏でだすのはチャールストン
FBIもタップ・ダンス

時間旅行のツアーはいかが いかがなもの?
ジャンヌダルクまがいの君が
時間旅行のツアーはいかが いかがなもの?
旗を片手に ああ夢の中  ああ夢の中

最後の部屋は 木漏れ日そそぐ2階の席
白いお皿に思い出の日々
やさしい時間がグラスの中で 泡となり
やがて小さな点に 消えたよ

時間旅行のツアーはいかが いかがなもの?
突然夢がそこで途切れた
時間旅行のツアーはいかが いかがなもの?
ここは東京 君の手の中 君の手の中

時間旅行のツアーはいかが?

大人の流儀

どうやら ひと雨ごとに季節は深くなる。
春には春の
夏には夏の
秋には秋の
冬には冬に。
知らずのうちに 雨が様子を変える。

人のこころも ひと雨ごとに深くなって大人になっていくのだとしたら 雨もわるくない。

ずっと自分の中にも葛藤があった。
人が人を許す ということ。
そんな私だから本屋さんで、思わず手に取ったのだ。
その方の本を、少し前に読んでいた。
「いねむり先生」という本だったので、その方の過去と現在を 繋ぎ合わせるような形になった。

「許す力」 という現在を 手にし ずっと欲しかった答えを頂いた気がしている。

サッカー日本代表のキャプテンがワールドカップ前に 旧キャプテンとの対談をしたなかで
キャプテンであるがゆえの苦悩を語る中、現在のキャプテンは 「誰に 相談できるわけでもなかった」 と言っていて
それが、とても印象的だった。
たしかに、 本当にそうだったんだと 思った。
わずかな時間の対談で、現在のキャプテンは、旧キャプテンに 答えを頂き、考えていた内容は間違ってない
ことを確信し、晴れてワールドカップに臨むことができた。
大切な時間だったに違いない。
妥協ではなく 犠牲をはらう というのが二人が思う答えだった。

「許す」ということ。

大切なのは、許せないものを わざわざ目の前にひっぱりだして凝視しないこと。
許せない自分だけ が ダメな人間ではなく 皆それをかかえて生きていることを知ることである。
いつか許せば、それはそれで生きる力になるのだろうが、
許せないものも 人のこころの中で 何かしらの力になっている気がする。
という作者の言葉だった。

パン屋さん なにが許せないんだろう・・・・・(笑)そうは 考えないで欲しいのだが、ずっと考えていたことの答えを、
雨降る中 読んだ本に見つけました。
と同時に あの時 晴れやかに笑ったキャプテンの顔が浮かんだのだ きっと。

ひと雨ごとに季節は深くなる。
人のこころも ひと雨ごとに深まっていくのだとしたら 雨もわるくない。

クリストファーロビンを探せ!

「プー、  君に言わなくちゃいけないことがあるんだ」

「それ いいこと?」

「あんまりいいことじゃない」

「じゃあ  待ってて」

「待っててって  いつまで?」

「いつまでも ず―っと」

ある晴れた秋の始まりの日に いつもの場所で いつもの時間 。
百エーカーの森での、くまのプーさんとクリストファーロビン。

秋がやってくると 久しぶりにみたくなる映画「クリストファーロビンを探せ」。
プーが 窓をあけて 突然今日から秋が始まったことを喜んだみたいに、
今年の秋、私も そんな風に秋が始まった気がしていた。

私にとっても、8回目の秋。
いつもの場所で、いつもの時間、いつもの君がいて、君と僕が僕たちになるとき と 同じ様に。
きっと その事が一番大事で。

君がいて、少しのハチミツと、ゆかいな仲間たちと。
穏やかな 秋 をお祝いしたい。

正しい人

スモークツリーを活けて、何回目の季節だろう。
スモークツリーがあると、なんだか 正しい気持ち になる。

この時期過去に、似た気持ちをもっていたっていうことだろうか・・。
サッカーワールドカップが始まり、主審の西村さんが 私の中で新たな注目の人。

正しい判断、正しい気持ち、そしてそういう人の回りには、そういう正しい人が集まる のではと思う。

これからも生きていく上で、また仕事をしていく上で
そろそろ そういう段階でいたいと 同世代の西村さんを見てて感じたところ。

でも、一番は、西村さんに 間違ってない って言われたら かなり自信になりそうだ。
大丈夫!間違ってない!なんて グリーンなカードがあったら指をさされて 挙げられたい (笑)。

水彩画のような

朝昼晩の気温の差、
新芽の季節、
色彩で言うならグラデーション、
一回は落ち込む、きっと五月病、
自転車に乗りたくなる、ふだんは乗らないのに、
洗濯をどんどん回す、どんどん干す
水彩画に魅かれる、絵具を買う、
レモンを絞る料理が増える、
アサリのワイン蒸しを食べる、
芍薬を活ける 。

そんな私の五月が終わる。

やぎ座の私は、六月から七月にかけて公私ともに出会いが多くなるとのこと。
自分では絶対に選ばないものを、人との関わりの中で「手に取らされる」ことによって、
隠れた才能や感情を引っ張りだされることがある らしい。

らしいのだ。
水彩画のような、涼しい一枚を 描きたい。

大事なこと

なんと春が終わる。
なんと早く通りすぎてしまったのだろう。

なんでそんな風に感じたのだろうか、余裕がなかったのか、その逆なのか。
歩いてきた道を振り返る。

直面することの、大切さを知る。
歩いてきた分、そこに違和感のようなものを感じたら、それは間違いなく直面し向き合うべきものなのだって。
少しづつ 私も大人になっている。

根がさらに伸びていくには、時に土の入れ替えも必要。

大事なことだと実感する。

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