花水木
この一週間 2階には 花水木を 活けていただていた。
五月くらいの花の様に思う。
いつも 夕方から 最後のしめまでを 手伝ってくれていた
スタッフ。
以前 働いていた職に もういちどチャレンジするといって
今日をもって お別れとなる。
いわば この一年 羽を休めるための期間だった。
彼女は たくさんの方に いつの間にか愛されていた様だ。
最後と知ると、プレゼントをもってきてくれる男性や、
がっかりする子供たちの顔がある。
毎日 ピカピカに掃除をしてくれた。
洗い場で、レモンのクレンザーの香りがしたら 掃除も最終段階だった。
傍にいて 感謝していた。
春は、とかく自分を見つめなおす季節 なのかも知れない。
街中で 花水木を 見かける頃
きっと 彼女は 緊張しながらも 決意を新たにしたことを
良かった と思って歩いているに違いない。
精一杯 やってくれたのだから 背中を押したいと 心から思う。