さんぽ日和

この本をみて 来てくださったお客様。
ぜひ うかがってみたかったと、目をきらきらさせて
本日のサンドウィッチを、オーダーしてくださった。
お若い時から、料理を 勉強をされていたこと。
でも、今が一番 毎日の暮らしの中で、食べるということを 作るということを
楽しんでると お話された。

私は 今日 この方にお会いできて 良かったと 思った。
そして、昔を 思い出してしまった。
パリでの暮らしの中で、どんな食材をみても楽しんでいたことを。
レストランでの食事も 、
カフェでの食事も、
自分たちの授業で作る 料理も。
連日のフランス料理に疲れた胃袋には、お鍋で炊いた ご飯やおかゆも ご馳走だった。
まさに、食べることを楽しむ 贅沢な暮しだった。

季節も カレンダー通り 秋を迎えている。
栗ご飯や、リンゴのタルトや、葡萄や無花果のジャム。
果物だけでも 旬を味わうのに 忙しい時期だ。

そんな中、 今日の出来事は 足を止めさせ 後ろを振り向かせた。
あの頃 耳で・・・ナイフやフォークの重なりあう 音を
    目で・・・絵のように美しい料理や デセールを
    鼻で・・・目を閉じて 嗅覚総動員で 嗅いだ たくさんのワインの香り
    舌で・・・それらを 味わい
    それらを ひとりではなく 語りあう仲間たちがいて 幸せだった と。
その全ては、 今も 私の中にあり、これからも ずっと 無くならないもの。

歩いてきた 道のりの 正しさを願いながら
「さんぽ日和」 なら 歩いてみよう・・・

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